先生、それは✗✗です…!

頼んだ料理とそれぞれのドリンクがテーブルに並び――。


「「カンパーイ!」」


わたしたちはグラスを持ってカチンと合わせた。


「そういえば、みんなは大学生だっけ?」

「はい!次で3年生です」


という話から、それぞれの自己紹介になった。


理人さんは知ってのとおり、美容師。

わたしの向かいに座る銀髪マッシュヘアの人は、バーテンダー。


2人とも専門学校卒業後、今の店で働き出した社会人。


そして、スパイラルパーマの茶髪の人は、ついこの間までは大学生。

ずっとインストラクターとしてアルバイトしていたジムで、この春からは正社員として働くことになったとか。


「バイトから正社員に採用されるなんて、すごいですね!信頼されてるんですね」

「いやいや、おれは全然だよ〜。こいつのほうがもっとすごいから」