麗眞の手は、私のそれなりに大きさはあると自負している膨らみに触らせた。

「ん?
俺に妬いてくれてたんだ?

いつになく積極的だから、何かあったのかと思ったけど。

そういうことか。

そういうとこ、可愛すぎて離したくない。

京都旅行の話し合い終わったら、今より可愛く鳴いてもらうからね、椎菜。

俺も溜めてたの。

眠くなるまで付き合ってね?」

ドアが軽くノックされた音で目が覚めた。

もう、太陽はすっかり高く昇ってしまっている。

甘い愛を囁きあった後、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。

「良くお眠りになられていたようで。

よほどお疲れだったのでしょう。

昼食のご準備が整っております。

椎菜さまさえ宜しければご一緒しませんか」

この丁寧な口調は、麗眞の執事の相沢(あいざわ)さんだ。

「今行きます。
ごめんなさい、すっかり寝てしまっていて」

「そんなことを仰らずに。
頑張ることは、素晴らしいことです。

しかし、休息もそれ以上に大切です。

麗眞坊ちゃまも、課題に缶詰になっていないか、心配されていらっしゃいました」

「ありがとうございます。

皆心配してくれてるから、私も気をつけなくちゃですね。

麗眞が安心して旅立てなくなると困るもの」