結局削除出来ずに朝を迎え、大きな欠伸(あくび)をした。

「…全然寝れなかった。」

ぐるぐる嫌な事ばかりが頭の中を埋め尽くして苦しい。

鏡で見た自分の顔は最悪で、泣き腫らした目が辛い現実を突きつけてくる。全部夢だったら良かったのに…。

学校、行きたくないな…。

また憂鬱な朝。

ひとりに戻ってしまった。

朝ごはんは苺ジャムをパンに塗って食べて、重たい足で家を出た。

「…髪、切ろうかな。」

風に揺れる長い髪を触りながら、私はふと呟(つぶや)く。