悪魔なあなたと結婚させてください!

けれどアレクは幸の手をゆっくりと解いた。
「確かに俺が望んだ」

「それなら、結婚してくれるんだよね?」
幸の目は輝いている。

いつだったかアレクは幸に『もっと別のものをプレゼントする』というようなことを言っていた。

それはきっと結婚指輪であると幸は信じていたのだ。
そして今の幸はそれにふさわしい人間になった。

アレクと並んで歩いていても、もう幸が笑われることはない。
「今のお前とは結婚できない」

その言葉に幸はえっと言ったきり固まってしまった。
全身が凍りついて動けない。

どうにか言葉を発しようとして「なんで?」と、絞り出すのがやっとだった。

何ヶ月もかけてダイエットをして、大好きなお酒もやめて、メークも勉強してここまできたのに。

結婚できないってどういうこと?