悪魔なあなたと結婚させてください!

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バケツの件はアレクの仕業だったとわかったのは、幸が帰宅してからのことだった。

今日の不思議な出来事を説明すると、アレクが白状した。
「あのとき胸騒ぎがしてな。お前のことを見ていたんだ」

「そうだったんだ」
「そうしたら案の定水を頭からかぶるところだったから、助けに行った」

自分を助けるために会社まで来て、女子トイレの中まで入ってきてくれたことに幸の胸が熱くなる。

「でも、あのふたりにアレクのことがバレたってことだよね?」
それだけが気がかりだった。

見知らぬ男が会社のトイレに入ってきたとなれば、大問題になる。

「大丈夫だろう。俺があそこにいたのは一瞬のことだったから、きっとなにが起こったのか理解できなかったはずだ」

さすが悪魔。