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「はよーーーすっ!」

『朝からうるさいなぁよっちゃん、おはよ』



私は、高校1年生になったばかりの深田(ふかだ)初音(はつね)
よっちゃん、田倉(たくら)(よう)は小学生からの幼馴染で、
いつも登下校は一緒に!って約束してる



ふたりでガタゴト揺られる電車の中。



『あ、そうだよっちゃん。私この前さ』

「ん?あ、やべ、駅着いたぞ」



思い出した、あのかっこよすぎる先輩。
その人の話をしようと思ったけど、
タイミング悪く、電車が学校の最寄り駅に着く。



バタバタ慌てて電車を降りた私たち
そのまま人の波に乗って、改札に流れていく



あ、よっちゃんとはぐれちゃった。
遠くなる短いツンツン頭、なんか可愛い。



そのまま、大勢の人に押され、
勢い良くICカードを改札にかざした途端、
機械からピーンポーン、と嫌な音がした。



最悪、なんか引っかかった…



急に止まった私の後ろで、
人の流れがつっかえた気配
私もバランスが崩れて、少しよろけたその時、



『う、わ!』



真後ろの人が腕をしっかり支えてくれて、
私は、どうにか転ばずに済んだ。




『あ、すみません』

「何?また君なの」

『え、』




慌てて謝って振り向けば、すぐそこにいたのは、
入学式の日に一目惚れした、
あの、かっこよすぎる先輩だった。