制服レモネード

「今日はありがとうね!とっても楽しかった!梓葉ちゃん、今はその気ないかもしれないけど、やってみようかなって気持ちがあったら、いつでも連絡ちょうだい」

玄関でヒールを履く夏穂さんがそういう。

「いえ、こちらこそ!鍋とっても美味しかったです!ありがとうございましたっ」

「はいはい、用が済んだならとっとと帰ってくれる?」

私と夏穂さんが話していると、今まで黙って見ていた矢吹さんが不機嫌そうに壁にもたれながらそういった。

矢吹さんが買い物から帰ってきて、3人で鍋を囲んだけど、その前までの不安が嘘だったみたいに、楽しい時間を過ごすことができた。

夏穂さんから、矢吹さんの学生時代の話を聞くことができたり、夏穂さんの惚気話を聞いたり。

そのたんびに、矢吹さんは、少し不機嫌な顔をして、夏穂さんに怒られていたけれど。

「授久くん、私が帰ったら梓葉ちゃんに何すんのかわかんないんだも〜ん心配」

「わっ」

夏穂さんが、私の身体に手を回してきて玄関からギュッと抱きしめる。

「言われなくても何にもしねーよ。バーカ」

「あら、珍しい。授久くんが子供みたいに悪口言うの。じゃ、梓葉ちゃん、気をつけてね!またね!」

夏穂さんは、ひらひらと私たちに手を振ってから、ドアを開けて、矢吹さんの部屋を後にした。