左手の薬指に輝く指輪。
きらきらと輝いてとても綺麗で。
何よりも心が満たされる感覚がした。
──でも、お仕事中も付けてるのだけれど……。
──指輪を見たお客さんに何か聞かれないだろうか?
ネロくんは基本的に厨房担当なので、言われるなら接客する私の方だ。
聞かれるなら何だろう。
やっぱり「ご夫婦に──?」とか。結婚はもう少し先だけど。
なんて色々と考えてたけど、ついに閉店時間まで私の指輪について何事もなかった。
・・・・・
「なんでかなぁ……。けれど、やっぱり気がつかないし話しかけないよね普通」
ため息を吐いてからそう呟く。
今日のまかないである苺のパフェ──ネロくん曰くサンデーにするつもりが悪ノリで材料を多めにしてにしてパフェにしてみたとのこと──のアイスの部分が溶ける前に食べようとしたら。
「当たり前だと思われてるから」
「あたりまえ……?」
その言葉の意味が取れずスプーンの手が止まる。
ネロくんは「これ」と言ってスマホの画面を私に見せる。
「────!!」
それは桜屋のレビューだった。
星は四前後が多くて嬉しい。だけれど驚かされたのは、ひとつのコメント。
『ご夫婦で営業してるようです』
のようなことがコメントに書いてあって──書いてあって恥ずかしい。
「ほら、アイス溶けちゃうよ」
ネロくんは早くパフェを食べるよう急かす。それも気をつかってくれてるんだろうな。
「……うん」
きらきらと輝いてとても綺麗で。
何よりも心が満たされる感覚がした。
──でも、お仕事中も付けてるのだけれど……。
──指輪を見たお客さんに何か聞かれないだろうか?
ネロくんは基本的に厨房担当なので、言われるなら接客する私の方だ。
聞かれるなら何だろう。
やっぱり「ご夫婦に──?」とか。結婚はもう少し先だけど。
なんて色々と考えてたけど、ついに閉店時間まで私の指輪について何事もなかった。
・・・・・
「なんでかなぁ……。けれど、やっぱり気がつかないし話しかけないよね普通」
ため息を吐いてからそう呟く。
今日のまかないである苺のパフェ──ネロくん曰くサンデーにするつもりが悪ノリで材料を多めにしてにしてパフェにしてみたとのこと──のアイスの部分が溶ける前に食べようとしたら。
「当たり前だと思われてるから」
「あたりまえ……?」
その言葉の意味が取れずスプーンの手が止まる。
ネロくんは「これ」と言ってスマホの画面を私に見せる。
「────!!」
それは桜屋のレビューだった。
星は四前後が多くて嬉しい。だけれど驚かされたのは、ひとつのコメント。
『ご夫婦で営業してるようです』
のようなことがコメントに書いてあって──書いてあって恥ずかしい。
「ほら、アイス溶けちゃうよ」
ネロくんは早くパフェを食べるよう急かす。それも気をつかってくれてるんだろうな。
「……うん」