「うん、朝早かったから早めに寝ようかと思って。有斗は今帰り?」
『あぁ。近藤さんに送ってもらった』
普段、有斗は撮影スタジオまで電車で行く。
近藤さんが家まで送るとなると、泊まりがけの撮影の帰りとか、帰りが随分遅くなった時とか。
今日は後者で、本当に忙しそうだなぁ、と思う。
『眠いところ悪いんだけど、ちょっと顔出せない?』
「……顔?」
首を傾げつつ体を起こし、カーテンにを開ける。
やや斜めではあるもののわたしと有斗の部屋は隣り合わせで、ガラス窓の向こうには若干の疲れを滲ませた有斗の姿があった。
わたしは慌てて窓を開ける。
「悪いな、寝るところだってのに」
「ううん、それは平気なんだけど。……随分疲れてるね?」
窓越しに顔を覗き込むと、有斗が眉尻を下げた。
「まぁ、ちょっとな。しばらく忙しくなりそうで」
久しぶりに向かい合った有斗は、随分と雰囲気が違って見えた。
どうしたんだろう? 心配に思いながらも、有斗が言わないので下手に聞けない。
わたしは、有斗の仕事のことはわからない。
『あぁ。近藤さんに送ってもらった』
普段、有斗は撮影スタジオまで電車で行く。
近藤さんが家まで送るとなると、泊まりがけの撮影の帰りとか、帰りが随分遅くなった時とか。
今日は後者で、本当に忙しそうだなぁ、と思う。
『眠いところ悪いんだけど、ちょっと顔出せない?』
「……顔?」
首を傾げつつ体を起こし、カーテンにを開ける。
やや斜めではあるもののわたしと有斗の部屋は隣り合わせで、ガラス窓の向こうには若干の疲れを滲ませた有斗の姿があった。
わたしは慌てて窓を開ける。
「悪いな、寝るところだってのに」
「ううん、それは平気なんだけど。……随分疲れてるね?」
窓越しに顔を覗き込むと、有斗が眉尻を下げた。
「まぁ、ちょっとな。しばらく忙しくなりそうで」
久しぶりに向かい合った有斗は、随分と雰囲気が違って見えた。
どうしたんだろう? 心配に思いながらも、有斗が言わないので下手に聞けない。
わたしは、有斗の仕事のことはわからない。



