正確に言えば、2人分。
有斗の両親は遠慮していたけれど、1人分も2人分も大差ないので高校進学と同時に一緒に作るようになった。
「自分しか食べないと思うと、やる気出なくってさー。つい、睡眠優先しちゃった」
「そっかぁ。でも、そんな日があってもいいよねぇ」
食堂が見えたところで、ガラス張りの扉の向こうに見知った姿を見つけた。
学校名入りのネイビーのノースリーブを着た男子2人組だ。
「あっれ、菊池くんと谷瀬くんだ!」
メグちゃんの声に、食券の券売機の前にいた2人が振り返った。
その手には、既に食券が1枚握られている。
「おー、久しぶり。珍しい組み合わせだなぁ」
「夏期講習受けてるんだよ〜。菊池くん達は部活?」
「おー。つっても、俺は引退したから、練習に顔出させてもらってるだけだけど」
菊池の陰から、谷瀬くんがぺこりと会釈をした。
会うのは夏休みに入る直前以来だ。小さく手を振り返す。
「菊池は、来月だっけ? 消防士の試験」
「うん。言ってる間だわ」
券売機に小銭を入れて、オムライスのボタンを押す。
真由美ちゃんとメグちゃんはお弁当なので、先に席についてもらうことにした。
有斗の両親は遠慮していたけれど、1人分も2人分も大差ないので高校進学と同時に一緒に作るようになった。
「自分しか食べないと思うと、やる気出なくってさー。つい、睡眠優先しちゃった」
「そっかぁ。でも、そんな日があってもいいよねぇ」
食堂が見えたところで、ガラス張りの扉の向こうに見知った姿を見つけた。
学校名入りのネイビーのノースリーブを着た男子2人組だ。
「あっれ、菊池くんと谷瀬くんだ!」
メグちゃんの声に、食券の券売機の前にいた2人が振り返った。
その手には、既に食券が1枚握られている。
「おー、久しぶり。珍しい組み合わせだなぁ」
「夏期講習受けてるんだよ〜。菊池くん達は部活?」
「おー。つっても、俺は引退したから、練習に顔出させてもらってるだけだけど」
菊池の陰から、谷瀬くんがぺこりと会釈をした。
会うのは夏休みに入る直前以来だ。小さく手を振り返す。
「菊池は、来月だっけ? 消防士の試験」
「うん。言ってる間だわ」
券売機に小銭を入れて、オムライスのボタンを押す。
真由美ちゃんとメグちゃんはお弁当なので、先に席についてもらうことにした。



