それが普通だと思いますよ、結子さん。

こんなの、慣れる方がおかしいんだから。


「クラス発表、ドキドキするねぇ。みんな一緒だったらいいなぁ」

「そうだねー」


結子の不安そうな声に適当に相槌を打ちながら、学校までの道を歩いた。

クラス分けの大体の予想はついている。



「やった! またみんな一緒だよ〜!」


張り出されたクラス発表を見て、結子が声を上げる。

やっぱり! というのは声に出さないでおいた。


「よかったな、結子。昨日、秋山と同じクラスじゃなかったらーって嘆いてたもんな」

「それ聞いて、俺は? って拗ねてたんだろ、どうせ」

「うるせぇよ有斗」


有斗とツジの軽口を聞きながら何とはなしに辺りを見渡すと、歓喜の表情を見せている女の子が少しと、がっくりと肩を落としている女の子が数え切れないくらいたくさん。

内訳は、有斗と同じクラスかそうじゃないかだろうと思う。


「やっぱりみーちゃんと有斗くんは同じなんだね」

「まぁ、そりゃー……ね?」