悔しいことに最低限の勉強でそれなりの成績をとれてしまう有斗。
芸能科がなくても、他のところも見てみたらってわたしを含めた周りの人は言ったんだけど、有斗は耳を傾けることなくわたしと同じ、南沢学園への入学を決めたのだった。
入学時から……ううん、出願の段階から噂になっていたらしい有斗の存在は、無事に合格し入学してからも高校を騒がせる台風の目となった。
「おはよう、みーちゃん、有斗くん」
聞き慣れた声に呼ばれ、振り返ると。
「結子、ツジ! おはよう」
ふわふわのロングヘアに木の実のような丸い目。高校に入って1番の友達、藤堂結子がそこに立っていた。
その隣には彼氏の中辻司の姿があり、こちらは中学からの付き合いだ。
所属しているサッカー部のリュックを背負って、そこには結子手作りのお守りが揺れている。
「みーちゃん達、相変わらず注目の的だねぇ」
「あはは、わたし達っていうより有斗だけだけどね。もう慣れちゃったよ」
「そっかぁ〜。わたしは未だに慣れないなぁ」
芸能科がなくても、他のところも見てみたらってわたしを含めた周りの人は言ったんだけど、有斗は耳を傾けることなくわたしと同じ、南沢学園への入学を決めたのだった。
入学時から……ううん、出願の段階から噂になっていたらしい有斗の存在は、無事に合格し入学してからも高校を騒がせる台風の目となった。
「おはよう、みーちゃん、有斗くん」
聞き慣れた声に呼ばれ、振り返ると。
「結子、ツジ! おはよう」
ふわふわのロングヘアに木の実のような丸い目。高校に入って1番の友達、藤堂結子がそこに立っていた。
その隣には彼氏の中辻司の姿があり、こちらは中学からの付き合いだ。
所属しているサッカー部のリュックを背負って、そこには結子手作りのお守りが揺れている。
「みーちゃん達、相変わらず注目の的だねぇ」
「あはは、わたし達っていうより有斗だけだけどね。もう慣れちゃったよ」
「そっかぁ〜。わたしは未だに慣れないなぁ」



