トンネル水槽を抜けた先には、わたしがずっと見たかったクラゲの水槽があった。
小走りで駆け寄り、水槽に張り付く。
「熱量高くね?」
「だって、めっちゃ可愛くない? ふよふよ漂ってる姿がもうたまらない」
わたしがキラキラと目を輝かせると、そういうもんかね、と有斗が隣に並ぶ。
わたしは水槽に視線を向けたまま、口を開いた。
「透明で、どんな色でも通すの。何色にもなれるの。綺麗だよね」
青いライトに照らされていたクラゲたちは、今度は紫に染まる。
その幻想的な空間に、わたしは深く息を吸う。
「…………」
有斗は何も言わなかった。
何も言わずに、ただわたしの隣で気ままに揺蕩うクラゲを眺めていた。
イルカショーを見た後、わたし達は水族館エリアを後にすることにした。
あんまり長く滞在しちゃうと、アトラクションに乗る時間がなくなっちゃう。
「あ、待って。ちょっと買い物したい」
出口を抜けた先は、お土産売り場だった。
有斗はお土産になんて興味ないだろうと足早に突っ切ろうとしていたわたしは、思いがけない発言に目を丸くする。
小走りで駆け寄り、水槽に張り付く。
「熱量高くね?」
「だって、めっちゃ可愛くない? ふよふよ漂ってる姿がもうたまらない」
わたしがキラキラと目を輝かせると、そういうもんかね、と有斗が隣に並ぶ。
わたしは水槽に視線を向けたまま、口を開いた。
「透明で、どんな色でも通すの。何色にもなれるの。綺麗だよね」
青いライトに照らされていたクラゲたちは、今度は紫に染まる。
その幻想的な空間に、わたしは深く息を吸う。
「…………」
有斗は何も言わなかった。
何も言わずに、ただわたしの隣で気ままに揺蕩うクラゲを眺めていた。
イルカショーを見た後、わたし達は水族館エリアを後にすることにした。
あんまり長く滞在しちゃうと、アトラクションに乗る時間がなくなっちゃう。
「あ、待って。ちょっと買い物したい」
出口を抜けた先は、お土産売り場だった。
有斗はお土産になんて興味ないだろうと足早に突っ切ろうとしていたわたしは、思いがけない発言に目を丸くする。



