聞き覚えのある声と呼び名に振り向くと、キラキラと眩しい笑顔があった。
「谷瀬くん!」
部活用のリュックを背負った谷瀬くんが、ちょうど向こう側の道から登校してきたところだった。
「おはようございます!」
「おはよう」
谷瀬くんはどうやら1人のようで、そのまま一緒に門を通り過ぎ、昇降口を目指す。
その間も、わたしの後ろを歩く有斗への視線はあちこちから降り注いでいた。
「委員長なんて呼ばれ慣れてないから、びっくりしちゃった」
「え? あぁ、すみません、そうですよね! 普通、名前とかが多いですよね!」
隣に並ぶと、有斗や菊池までとはいかないけれど結構背が高い。
そんななのに、ふわふわしてるというか……やっぱり大型犬みたい。
「委員長、下のお名前って……」
「下の名前? 美月だよ」
「あぁ、やっぱりそうですよね。よかった、間違えてなかった。──じゃあ、美月先輩って呼んでもいいですか?」
「谷瀬くん!」
部活用のリュックを背負った谷瀬くんが、ちょうど向こう側の道から登校してきたところだった。
「おはようございます!」
「おはよう」
谷瀬くんはどうやら1人のようで、そのまま一緒に門を通り過ぎ、昇降口を目指す。
その間も、わたしの後ろを歩く有斗への視線はあちこちから降り注いでいた。
「委員長なんて呼ばれ慣れてないから、びっくりしちゃった」
「え? あぁ、すみません、そうですよね! 普通、名前とかが多いですよね!」
隣に並ぶと、有斗や菊池までとはいかないけれど結構背が高い。
そんななのに、ふわふわしてるというか……やっぱり大型犬みたい。
「委員長、下のお名前って……」
「下の名前? 美月だよ」
「あぁ、やっぱりそうですよね。よかった、間違えてなかった。──じゃあ、美月先輩って呼んでもいいですか?」



