幼なじみの不器用な愛し方

そろそろと中を覗き込めば、小さな箱が入っている。

開けてみ、と有斗が言うので、わたしは恐る恐る取り出して──


「……え?」


箱の中に入っていたジュエリーボックスが露わになった瞬間、有斗以外の全員が固まった。

だってこれは、明らかに、リングケースなんだもの。


「えっ……あんたまさか、みーちゃんに指輪買ったの!?」

「さ、さすがにそれはチョイスがまずいんじゃないか!?」


慌てふためくのは有斗の両親で、うちの親といえば、呆気にとられてぽかんとしている。

そんなみんなを前にしても、有斗はいつもの調子で飄々とした表情を浮かべたまま、わたしの手からリングケースを奪った。


「え……」


有斗の手によって開けられたリングケースの中には、小さなダイヤが埋め込まれたシルバーのリングが鎮座していた。

見るからに意味深な贈り物に、いよいよ親達のざわめきがピークになる。

それと同時に左手がとられ、薬指にひやりとした感触が走った。


「まぁ……つまりそういうことなんで。これからはこんな感じで、よろしくお願いします」


薬指を彩った手をぎゅっと握って、テーブルに向かって頭を下げた有斗。