バレンタイン翌日の日曜日。
夕方頃に有斗がやってきて、仕掛けたカメラに証拠となる映像が残っていたことをわたしに告げた。
それから、その犯人の正体も。
初めは信じられなくて、自分の耳を疑ったし聞き間違いかとも思った。
だけど有斗は変わらず真剣な瞳で、わたしと対峙していた。
「映像以外にも、いくつか根拠はあるんだ。だから明日……直接、本人を問い詰めるつもりでいる」
直接……!?
いきなりの急展開に言葉を失ってしまう。
有斗は何やら話を続けているけれど、ただでさえいっぱいいっぱいなのに脳内処理が追いつかない。
えっと、何か。何か言わなきゃ……!
「わ、わたしも行く……!」
やっとのことでそう言ったわたしに、有斗はこれでもかというほど盛大に、表情を歪めた。
「ごめんね。昨日の今日で、こんな無茶をお願いして……」
「今日は暇してたから全然いいけど……大変なことになってたんだな」
昼間といえど、2月の外気は冷たく、耳や指先がピリピリと痛い。
そんな寒空の下、声を潜めて会話をする相手は、春から消防士として働く菊池だ。
夕方頃に有斗がやってきて、仕掛けたカメラに証拠となる映像が残っていたことをわたしに告げた。
それから、その犯人の正体も。
初めは信じられなくて、自分の耳を疑ったし聞き間違いかとも思った。
だけど有斗は変わらず真剣な瞳で、わたしと対峙していた。
「映像以外にも、いくつか根拠はあるんだ。だから明日……直接、本人を問い詰めるつもりでいる」
直接……!?
いきなりの急展開に言葉を失ってしまう。
有斗は何やら話を続けているけれど、ただでさえいっぱいいっぱいなのに脳内処理が追いつかない。
えっと、何か。何か言わなきゃ……!
「わ、わたしも行く……!」
やっとのことでそう言ったわたしに、有斗はこれでもかというほど盛大に、表情を歪めた。
「ごめんね。昨日の今日で、こんな無茶をお願いして……」
「今日は暇してたから全然いいけど……大変なことになってたんだな」
昼間といえど、2月の外気は冷たく、耳や指先がピリピリと痛い。
そんな寒空の下、声を潜めて会話をする相手は、春から消防士として働く菊池だ。



