高校生が貰うには高価そうなプレゼントに目を白黒させたけれど、プレゼントを買うために仕事を頑張ったと言われれば、それ以上は何も言えなかった。

恐縮しながらもその場で首元を飾ると、有斗はとても嬉しそうに、そして愛おしそうな眼差しをわたしに向けて、似合うよなんて言葉を口にして。

わたしばっかりが、何だかすごくドキドキさせられているような1日だった。




補講期間が明けると、すぐに終業式がある。

約1週間ぶりに制服に袖を通し、マフラーに顔を埋めて家を出た。


「今日一段と寒いな」

「ねー。夜はお鍋にでもしようかなぁ」

「賛成。マ●ニー入れよ」


最寄り駅から学校までの道を歩きながら、なんてことない会話を有斗と交わす。

もちろん、周りには聞こえないよう配慮はしているけれど。


久々の登校だからか、冬休みに入ると会えないからか、いつにも増して有斗への視線が向けられている気がするなぁ。

高校生活も残すところ3学期を残すだけになっちゃうし、わたし達が一緒に学校に通うのもあと少しだ。