そんな中、スマホが震えたのは5時間目の授業が始まる直前だった。


【みーちゃん、いきなりごめんね。今日の放課後って忙しい?】


メッセージの送り主は、有斗ママだった。

なんか、久しぶりだなぁ……。どうしたんだろう?

首を傾げている間にも、次のメッセージが届く。


【本当に申し訳ないんだけど、有斗の様子を見に、うちに寄ってもらえない?】


……え?

思いがけない文面に、わたしはスマホの画面を凝視した。


【有斗が昨日から熱出してダウンしてるの。でも、今日わたしも旦那も会議があって帰れなくて】

【病院行きなさいよとは言ったんだけど、メッセージ返ってこないし既読にもならなくて。寝てるだけだとは思うんだけど、ちょっと心配なの】


有斗ママの心配は、そのままわたしの心配にも繋がった。

昔から、有斗はあまり風邪を引かないけれど、一度引くとかなりの高熱が出るタイプだった。

小学生の頃なんて、一週間まるまる学校を休んだこともあったっけ……。


有斗の体調不良は心配だ。でも……。