幼なじみとは違う態度を示されてから、好きだって言葉をもらってから、どれくらい時間が経った?
有斗は答えを急かさなかった。わたしが答えを出すのを待ってくれていた。
それなのに、わたしは……有斗が傍にいることに甘えて、答えを先送りにして、他の男の子と2人で会っていた。
「おまえには、俺みたいなやつじゃなくて、あいつみたいなやつがいいのかもな」
一切の感情を削ぎ落とした声が、わたしの胸を容赦なく貫いた。
それは、わたしを拒絶するかのようにも、軽蔑するかのようにも聞こえて。
遠くでチャイムが鳴り始め、有斗が再び校舎へと戻っていく。
わたしは全身が水を含んだ布みたいに重くなって、その場から動けなかった。
有斗は答えを急かさなかった。わたしが答えを出すのを待ってくれていた。
それなのに、わたしは……有斗が傍にいることに甘えて、答えを先送りにして、他の男の子と2人で会っていた。
「おまえには、俺みたいなやつじゃなくて、あいつみたいなやつがいいのかもな」
一切の感情を削ぎ落とした声が、わたしの胸を容赦なく貫いた。
それは、わたしを拒絶するかのようにも、軽蔑するかのようにも聞こえて。
遠くでチャイムが鳴り始め、有斗が再び校舎へと戻っていく。
わたしは全身が水を含んだ布みたいに重くなって、その場から動けなかった。



