や、やっぱり……2人でってこと、だよね?

思いがけない無邪気な提案に呆気にとられてしまった。


数秒間呆然と立ち尽くした後、はっとして、慌てて自分の席に戻る。

お弁当を食べ終えた結子からは意味深な視線を向けられたけど、お昼休みの残り時間も少なくなっていたので、わたしは残りのお弁当を食べることに力を注いだ。




4通目は、金曜日。試験の前日に投函されていた。


[ビッチ。でもお似合い。

そのまま有斗くんからは離れてね]


それは、恐らく谷瀬くんとのやり取りを示した内容だった。

先生に面接と小論文を見てもらうため、居残っていた放課後の昇降口には他に誰もいなくて、グラウンドで練習する部活の声だけが遠くで響いている。

どくん、と脈が嫌に波打ったのがわかった。


昨日のあのやり取りを……見てたの?

あの時、教室にも廊下にもそれなりに人はいた。

教室は階段の隣にあるから、比較的人通りも多い。