「何か用だった?」
「いえ。おれが美月先輩といたら、いつもすごく警戒されるので、つい気になって」
あ……有斗のバカーーー!!!
谷瀬くんが言いづらそうに話した内容に、ここにはいない有斗に対して、怒りが腹の底から火山の如く湧き上がった。
そうだよね、やっぱり谷瀬くんだって気付いてたよね!? 居心地悪かったよね!?
後輩くんにこんなふうに思わせるなんて、ほんとにもう!
「ごめん! 有斗、慣れてない人には昔から無愛想で……。花火大会だって、一緒に行くの嫌だったよね。ごめんね」
「あ、美月先輩を責めてるわけじゃないです! 神崎先輩がおれのこと警戒する理由もわかりますし」
「へ……」
「だって、おれにとって、神崎先輩がいることよりも、美月先輩と花火見られたことのほうが何倍も大きかったし」
え……えぇ!?
谷瀬くんの言葉をうまく飲み込めずに目を瞬かせると、彼は眉を下げてくしゃりと笑った。
「ね、美月先輩の試験、土曜日でしたよね。日曜日、何か予定はありますか?」
「日曜日は何もない、けど……」
「いえ。おれが美月先輩といたら、いつもすごく警戒されるので、つい気になって」
あ……有斗のバカーーー!!!
谷瀬くんが言いづらそうに話した内容に、ここにはいない有斗に対して、怒りが腹の底から火山の如く湧き上がった。
そうだよね、やっぱり谷瀬くんだって気付いてたよね!? 居心地悪かったよね!?
後輩くんにこんなふうに思わせるなんて、ほんとにもう!
「ごめん! 有斗、慣れてない人には昔から無愛想で……。花火大会だって、一緒に行くの嫌だったよね。ごめんね」
「あ、美月先輩を責めてるわけじゃないです! 神崎先輩がおれのこと警戒する理由もわかりますし」
「へ……」
「だって、おれにとって、神崎先輩がいることよりも、美月先輩と花火見られたことのほうが何倍も大きかったし」
え……えぇ!?
谷瀬くんの言葉をうまく飲み込めずに目を瞬かせると、彼は眉を下げてくしゃりと笑った。
「ね、美月先輩の試験、土曜日でしたよね。日曜日、何か予定はありますか?」
「日曜日は何もない、けど……」



