メグちゃんの提案に一瞬眉を顰めた有斗だったけど、理由を聞いて納得したのか素直に頷いた。

ありがとう、と微笑んだメグちゃんにアカウント追加をお願いされ、5人のグループチャットに有斗を招待する。


「悪用したりしないから安心してね」


そう笑って、メグちゃんは再び真由美ちゃんとの会話に戻っていった。


10分ほど歩いて辿り着いた河川敷には既に沢山の人がいた。

花火までの時間、河川敷に並んだ屋台を物色する。


「ねぇ悠馬さん! おれ、焼きそば食べたいです!」

「え、俺たこ焼き並びたいんだけど」

「あ、わたし焼きとうもろこし食べたい」

「わたしはりんご飴がいいなぁ〜」


……高校生、食欲の矛先が定まらない。


「人も多いし、別々に並んで合流するのが得策だよねぇ」

「そうだな。それぞれ買って、あっちの木の下に集合しようか」


意見が分かれても、統制が取れるのはありがたい。


「美月先輩は? 何か並びます?」

「んー、どうしよ。全部美味しそうに見えるなぁ」

「あはは、わかります」