笑顔でそう言ってくれる陽菜。おまけに、俺のことは大丈夫だと、そう思っていてくれるのが嬉しい。
少し強引な誘い方をしてしまったかと不安になったが、そうでなかったようで安心する。
「また連絡してもいいか?」
「はい。連絡、お待ちしてます」
「ありがとう」
俺がそう言うと、陽菜は小さく手を振りながら救急外来から出て行ってしまう。
まさか、陽菜の方から会いにきてくれるなんて思っていなかった。しかも、大量のおむすびを持って。
『みなさんで食べてください』だなんて、病院の部外者がそんな気の利いたことはなかなかできない。
やっぱり陽菜は、心の綺麗な女性なんだ。俺へのアピールのために、興味もない講習会に参加する藤沢とは全然違う。
陽菜だけは、誰にも渡したくないなーー。
そう思ったと同時に、スクラブの胸ポケットで院内用のスマホが震えた。
「……師長め」
救急車の受け入れ要請だろう。帰宅してのシャワーは諦めるしかなさそうだ。
俺は一旦休憩室に戻り、先ほど陽菜から受け取ったばかりの紙袋をテーブルの上に置くと、通話をしながら救急外来へと走る。
少しでも陽菜に会えたおかげなのか。
その後受け入れた急患の処置が、いつもよりスムーズに終わった気がした。
少し強引な誘い方をしてしまったかと不安になったが、そうでなかったようで安心する。
「また連絡してもいいか?」
「はい。連絡、お待ちしてます」
「ありがとう」
俺がそう言うと、陽菜は小さく手を振りながら救急外来から出て行ってしまう。
まさか、陽菜の方から会いにきてくれるなんて思っていなかった。しかも、大量のおむすびを持って。
『みなさんで食べてください』だなんて、病院の部外者がそんな気の利いたことはなかなかできない。
やっぱり陽菜は、心の綺麗な女性なんだ。俺へのアピールのために、興味もない講習会に参加する藤沢とは全然違う。
陽菜だけは、誰にも渡したくないなーー。
そう思ったと同時に、スクラブの胸ポケットで院内用のスマホが震えた。
「……師長め」
救急車の受け入れ要請だろう。帰宅してのシャワーは諦めるしかなさそうだ。
俺は一旦休憩室に戻り、先ほど陽菜から受け取ったばかりの紙袋をテーブルの上に置くと、通話をしながら救急外来へと走る。
少しでも陽菜に会えたおかげなのか。
その後受け入れた急患の処置が、いつもよりスムーズに終わった気がした。