断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

 みんなユイナ囲んで和気あいあいとしてる。生徒会室で見た塩対応とは大違いだ。

(ゲームの強制力って怖いな……)

 何とも思ってない相手でも、勝手に好きって思わされちゃうんだから。

「ハナコ様、役者は全員そろったようですわ」
「ええ、ここからが本番ね」

 ユイナ以外のメンバーが円卓を囲んで席に着いた。それぞれの目の前には、空のティーカップが置かれている。

 このお茶会イベントは、どの攻略対象のルートに進むかを決めるための選択イベントだ。
 ゲームではここを分岐点にして、選んだ対象との恋が本格的に始まっていくらしい。

 要するにいちばん最初に紅茶を注がれた人物が、ユイナの狙ってる攻略対象ってわけ。

 山田が選ばれないことを祈りつつ、植木の合間からじっと様子を伺った。

 魔力で水を出したユイナが、魔法ポットに注いでる。あのポットは魔力を流すと湯が沸く便利アイテム。
 と言ってもわたしの魔力じゃウンともスンとも言わないんだけどね。

 べ、別にうらやましくなんてないんだからっ。
 だってわたくしは高貴な公爵令嬢。
 まわりがみんなやってくれるんだもの。