断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

「おや、朝のお嬢さん。保健室に何用ですかな?」
「指を怪我してしまいまして。大したことはないんですけれど」
「どれどれ、これはいけませんな。小さな傷とて甘く見てはいけませんぞ」

 言うなり先生の手のひらがまぶしく光った。指先が温かい熱に包まれる。
 それが収まったころには、傷は綺麗さっぱり消えていた。

「ありがとうございます、助かりましたわ。先生は校医でいらっしゃいましたのね」

 戸惑いながらも、未希の言葉を思い出していた。
 保健医は攻略対象だってこと。

 やばっ、すっかり忘れてた!
 このヨボヨボ、未希からは戦力外通告されてるから問題ないって思いたい!

「いやなに、頭と体が働くうちは、この老いぼれも人様の役に立とうと思いましてな」

 かーっかっかと笑うと、おじいちゃん先生は意味深にわたしの顔をじっと見つめてきた。

 え、なに? また変なフラグ立てちゃったとか?
 ヨボじい相手にそんなまさかと、焦りの汗が背中を伝う。

「ところでお嬢さん、今日は保健室に何用ですかな?」

 ってか、もうボケきとるやんっ。