断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

「ええ、もちろんですわ」
「ハナコは決闘してまでわたしから離れたがっていただろう? 本当のところを聞かせて欲しい。いまハナコはわたしを受け入れてもいいと思っているのか?」

 見舞いに来てくれたあの夜、自分からキスまでしたんだし。そんなこととっくに伝わってるって思ってたのに。
 口にするのは恥ずかしいけど、やっぱり言葉にしないとダメだよね。

「シュン様を失うかもしれないと思ったとき、わたくし自分の気持ちに気がつきましたの。わたくしにはやっぱりシュン様しかいないって……」
「ハナコ……」

 息を飲んだ山田が、ぐいっと顔を近づけてきた。

「仕切りなおす約束だ」

 目をつぶるヒマもなく、唇をふさがれた。
 最初は小さくついばまれて。もう一回、今度は長く口づけられて。

 ボッと頬に熱が集まった。それを至近距離で見られてる。
 なんだか面白くなくて、さっと瓶底眼鏡を奪い取った。
 現れた天使にうっとりしてから、山田の腕を抜け出していく。

「は、ハナコ、それがないと本当に何も見えないんだ」

 しかめっ(つら)の怖い顔になって、手探りでわたしを探す。
 突き当たった丸い柱に、山田は勢いよく抱きついた。

「む、ハナコ。いつの間にこんなにゴツゴツ硬くなったのだ?」
「シュン様、そちらは柱です」