断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

 進むロレンツォにつられて、リュシアン様たちもみんなカウンターへと歩き始めた。
 振り向くと、遠のいた画面ではまだ式典が進められていて。
 やっぱ問題はなさそうか。
 ほっとして向き直ったとき、映像の向こうで不自然な聴衆のどよめきが響いた。

「なに……?」

 足を止めて目を凝らす。
 画面には、会場の(はし)で白煙が上がっている場面が映し出されていた。

「ハナコ、なにをしている?」
「式典でなにかトラブルがあったようで……」

 ビジョンを見上げてるひとたちの数も増えてるみたい。
 画面を指さしながら、口々に何かを言い合ってる。

「俺たちには関係のないことだ。それにあの場には、この国自慢の魔法警備が揃っているんだろう?」
「ロレンツォ王子の言う通りじゃ。あちらはシュン王子たちに任せておけば良い」
「ですがリュシアン様……」

 確かに式典はそのまま続けられてるっぽい。演出のスモークかなにかだったとか?

 だけどロレンツォの態度も気になるし。
 やけに急かされてる感じがするんだよね。これもわたしの思い過ごしかな。