断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

「そんなことないわよ。イタリーノには遊園地があってジェットコースターにも乗れるそうよ?」
「遊園地!? ユイナ行ってみたぁい!」
「でしょう?」

 ガイドブックを手渡すと、ゆいなは夢中になって読みだした。
 よかった、うまいこと気を逸らせたみたい。わたしは魔法学の本にでも目を通しますか、トホホ。

「あ、ケンタ様が来る」
「え?」
「よっと、間に合った!」

 ぎゃっ、いきなり転移魔法で現れないでっ。

「も、もう、ケンタ。走ってる馬車の中に転移なんかしたら危ないでしょう?」
「ごめん姉上。一秒でも早くユイナに会いたくてさ」
「ケンタ様……」
「ユイナ……」

 ちょっと、わたしを無視して世界作んないでっ。しかもあんたら、生徒会で一時間前には顔合わせてたでしょっ。

「あれ? 姉上、なんでそんな本読んでるの?」
「魔法学の補習があるって言ったでしょう?」
「長々と座学聞くより、試験受けてパッと終わらせた方が早くない?」
「来年卒業試験も控えてるのに、今はハードル上げたくないの」
「ああ、あの先生、進歩ないと認めてくれないもんね」