断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

「それにしても、理事長はまだいらしてないのですね」

 きょろきょろと見回していると、メイドがわたしの分のお茶を運んできた。

「どうぞおかけくださいませ。ハナコ・モッリ公爵令嬢様」
「ありがとう」

 お礼を言うとちょっと驚いた顔をされちゃった。
 ここは公爵令嬢として、当然とばかりにふんぞり返って座るべきだった?

「ではリュシアン様、ご用がございましたらすぐに参ります」
「うむ、しばらく下がっていなさい」
「仰せのままに」

 ヨボじいに礼を取ったメイドを見送って。
 ってか、メイドっ。
 いまヨボじいに向かってなんつった!?

「先生、もしかしてあなたは……」
「そろそろネタばらしをしても良い頃合いかと思うてな」

 イタズラが成功した子供みたいな顔で、ヨボじいはウィンクを飛ばしてくる。
 驚きで固まったあと、じわじわと事情がのみ込めてきて。

「もう、先生が理事長でいらしただなんて! リュシアン様も人がお悪いですわ」