断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

 さて、いよいよ王子の登場だな。
 通りがかった王子が白雪姫の美しさに目を奪われて、キスしたら白雪姫が目覚めるんだっけか?

 ホントはグリム童話では棺を担いだ家来のひとりがけつまずいて、ノドからリンゴのかけらが飛び出すんだよね。

 でも観客はやっぱりキスシーンを期待してるみたい。
 お客さん、これからホンマモンのあっついラブちゅうが(おが)めまっせ。
 って、頭ん中でエセ関西弁を披露してるうちに舞台(そで)からマサトが登場。

「こちらです、王子」
「うむ、案内ご苦労」

 それだけでマサトは退場していった。
 やだ、セリフ本当にそんだけなの!?
 っていうか、村人A、別にいなくてもよかったんじゃ。

「おお、これはなんと美しい姫だろうか」

 山田は山田でセリフが棒読みだし。ダンジュウロウたちの迫真の演技がいっぺんで台無しになっちゃったよ。
 普段から王子してるから、衣装すら山田の普段着って感じでさ。
 相変わらずの瓶底眼鏡には、みんな疑問を持ったりしないのかな? 言ってもあの人相の悪さを舞台で披露はできないだろうけど。

 わたしの胸中をガン無視で、舞台はついにクライマックスへ。