断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

 ちなみに健太は鏡の精と七人の小人の役を請け負うらしい。
 小人ひとりを自分が演じて、残り六人は人形を魔法で動かすんだって。健太って何気に器用だな。

 ハプニングが起きない保証があるなら、わたしも劇を観てみたいんだけど。
 学園祭はヒロインと王子のキスイベント。絶対に巻き込まれないように、生徒会室付近には近づかないことにしてる。

 ユイナの代役に担ぎ出されたりしたらたまんない。山田にキスされるとか絶対に()けたいし。
 今までの経緯を考えると、用心するに越したことはないからね。本来なら悪役令嬢のわたしが心配するようなコトじゃないってのに。

「じゃあ、わたくしはもう帰るから」

 学園祭って三年生は自由参加なんだ。
 やりたい人だけ生徒会に申請して、許可が下りたら好きにやるって感じ。

「あっ、ハナコ……!」

 さっさと行こうとしたら肩をつかまれた。世間話程度にして、攻略対象とはできる限り距離を置きたいんですけど。
 何かを言いかけたのに、マサトってば困ったように口をつぐんだ。
 呼び止めといてその反応は一体なんなん?

「なに?」
「いや……なんでもない」

 は? そう言われると余計に気になるし。

「もともとお前とは身分違いの恋だもんな……」
「え……?」