断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

「ゲームでは夕食時にヒロインがいないのが発覚して、それから王子が探しに行くんだったわよね?」

 あ、そっか。王子がヒロインどこ行ったって騒ぎ立てて、そんときに悪役令嬢が口を滑らすんだよ。『あの子ならオトコと逢引きしに外に出て行きましたわよ』ってね。

 このセリフ、悪役令嬢っぽく聞こえるよう、しっかり練習してきたんだけどな。
 シナリオではヒロインに限ってそんなハズはないと、王子が雪の中飛び出していくんだけど。

「ユイナもいないみたいだし、先に探しに行ったんじゃ……?」

 そうは言っても山田捜索は形だけでも続けないとなんなくて。
 健太とは二手に分かれて、未希と一緒にそれらしく探し回っていたんだけど。

「あ、ハナコ様」

 ってか、ユイナ!? な、なんであんたがまだココにいんのよ?

「わたしうっかり寝入っちゃって。夕食の時間、まだ間に合いそうですかぁ?」
「あなたどうして……」
「ああ、手紙ならシュン王子に渡しときましたよ?」

 は? 何言ってんの?

「だってあの文字、どう見てもハナコ様が書いたやつだったし」
「な、なに訳の分からないことを」
「あれ、ハナコ様知らないんですか? 最近のインクって、文書偽造防止のために書いた人間の魔力が移るようにできてるんですよ?」

 ななななんですとっ!?
 恐る恐る未希の顔見たら……。お願いっ、そんな残念な子を見る目向けないでっ。