断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

 お湯が沸くまでの間、みんなたのしそうにユイナをチヤホヤおしゃべり中。

 やっぱココ、ゲームの世界なんだなって痛感してる。
 あんなユイナでも正統派ヒロインにしか見えないし。

 てか、まぶしっ。
 いま何かがキラッと光ったんですけど。

 って思ったら、山田の瓶底眼鏡がこっち向いてない?
 うそ、わたしも未希も向こうからは見えてないはずだよね?

 のぞき見体勢から、思わずテーブルに突っ伏した。
 GPSつきの制服のリボンは迎えの馬車に置いてきてある。
 だからここにいることが山田にバレるわけはないんだけど。

「ハナコ様? どうかなさいまして?」
「び、瓶底眼鏡が……」
「大丈夫そうですわよ? 今はイベント中ですし」

 そっか、強制力が働いてるんだもんね。
 ほっとしてのぞき見再開。
 山田のヤツめ、紛らわしいことすんなって感じ。

 円卓ではユイナを取り合って、野郎どもが表面穏やかにバトルしてる。
 見てよ、あのユイナの得意げな顔。本気で逆ハーレム狙ってそう。

(ん? 山田だけ戦いに参戦してないような……?)

 やたらと落ち着いて黙ってみんなを眺めてるし。
 メインヒーローの貫禄ってやつかな。知らんけど。