夕食が並ぶと母ちゃんは部屋の隅に置いてある神棚に日本酒を捧げて柏手を打つのであります。
なんだか父ちゃんも神妙な顔で母ちゃんと姉ちゃんを見ておりますが、、、。 「さあさ、明日からサボらずに仕事に行くんだぞ。」
姉ちゃんを一度睨んでから箸を持ちます。 今夜はお祝いだって言いながら揃いも揃って黙りこくってますよ。
父ちゃんが喋らないのは分かるけど母ちゃんまで黙りこくられては適わんなあ。 その時、、、。
「チンチンドンドンチンドンドン。 チンチンドンドンチンドンドン。」 またまたあの芸人がやってきました。
「うるせえ!」 何を思ったのか、父ちゃんが小判に向かって味噌汁を投げつけましたからさあ大変。
静かだった居間が大爆笑の渦に飲み込まれてしまいましたわ。 当の小判は?
「親父さん そりゃあ無いっす。」 泣きべそをかきながら逃げていきました。 チャンチャン。
さてさて楽しみなお風呂ですよーーーー。 って何が楽しみなんだろう?
母ちゃんがカラオケの練習をした後で俺たちはいつものように飛び込むんですけど、、、。 今夜は何かが違います。
お祝いムードも手伝って姉ちゃんが非常に優しいんですわ。 気持ち悪い。
「あたしが背中を洗ってあげるね。」 「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?」
「驚き過ぎだよ。」 「だって後が怖いんだもん。」
「大丈夫大丈夫。 今夜は何もしないから。」 「それはそれで気になるよ 姉ちゃん。」
「いいからいいから座りなさい。」 「座ってるけど、、、。」
「あたしの前に座るの。」 「はいはい。 お姉様。」
「気持ち悪いなあ。 ふつうにしてよ。」 「ああやればこう言う。 こうやればああ言う。 どうすればいいのさ?」
「言うとおりにしてればいいのよ。」 「ファーーイ。」
それで俺は姉ちゃんに背中を洗ってもらってます。 すごーくしばらくぶり。
そんでもって俺が姉ちゃんを洗おうとしたら「あたしはいいわよ。」って言ってきおった。
んで俺が湯に浸かっていると「気持ち良さそうねえ?」って聞いてくるんだ。 「いいよ。」
「あたしとどっちが気持ちいい?」 「うーーーーーーん、お風呂。」
「あっそ。」 姉ちゃんはそれっきり話そうとはしません。
そのほうが静かでいいわ。
さてさて1時間ほどお風呂でゆっくりしました俺たちは互いの部屋へ? と思ったら姉ちゃんが付いてきた。
「何 借りてきた猫みたいな顔してるのさ?」 「だってだって今夜は思い切り甘えたいんだもん。」
「そうだったらさあ石原裕次郎みたいな男を捕まえてきなよ。」 「やだ。 あんな遊び人。」
「おいおい、、、。」 「あたしはねえ、良太がいいの。」
「何でだよ?」 「貧乏だし遊ばないし浮気もしないしもてないし、、、。」
「ダメダメじゃん。」 「だからいいのよ。 何が起きても傍に居てくれるから。」
「傍に居たって俺は介護士じゃないんだぞ。」 「いいもん。 死ぬまで世話してもらうんだもん。」
そう言って姉ちゃんは俺の布団に入ってきましたです。 「今夜もこうなるのか、、、。」
「あーーーら、お二人さん 今夜もベッタリくっ付いてるのねえ。 お幸せにーーーー。」 フラリト二階に上がってきた母ちゃんが紅白饅頭を置いていきました。
「ほら見ろ。 母ちゃんまで勘違いしてるじゃないか。」 「あれは本気だよ。 あたしらが結婚すればいいって思ってんの。」
「とは言うけどなあ、そもそもが姉弟なんだぞ。」 「いいじゃない。 していでもぶていでも。」
今夜も幸せそうな姉ちゃんは夢を見ているようですねえ。 明日からどうするんだろう?
翌朝、朝食を食べていると母ちゃんが聞いてきた。 「ねえねえ、あんたさあ交番の二階に引っ越すんでしょう?」
「は?」 「こないだ五月が荷物を持って行ったじゃない。 引っ越すんでしょう?」
「二階が空いてるから荷物を置いてるだけだよ。」 「嘘だあ。 秘密の隠れ家にするって五月は言ってたわよ。」
「なぬ? 秘密の隠れ家?」 「そうそう。 ここで良太と暮らすんだって。」
「あんにゃろうめ、、、。」 「少女の夢を壊しちゃダメよ。 あれでも素直な女の子なんだから。」
「素直ねえ、、、。」 「何よ? 悪かった?」
味噌汁を飲んでいたら姉ちゃんの顔が飛び込んできた。 「うわうわうわ、朝から妖怪が、、、。」
「妖怪だって? もう一回言ってみろーーーーーー!」 「いきなり噴火するなっての。 リアクションに困るだろうがよ。」
「アクションなんかどうでもいいわよ。」 「じゃあさあ夕べ何をやったか母ちゃんに話しちゃうぞ。」
「やだやだやだ。 それだけはやめて。」 「だろう? だったらおとなしくしてな。」
今にも飛び掛かってきそうな姉ちゃんを何とか抑え込んで俺も仕事に行くのであります。 朝から大乱闘はごめんだわ。
家を出ると姉ちゃんも澄ました顔で付いてきました。 (ちゃんと行くかなあ?)
心配にはなりますがそこまで行こうとは思いません。 子供じゃないんだし、、、。
交番の前まで来ると姉ちゃんは何も言わずに歩いていきました。 遠くに目をやると、、、。
ショップへ曲がる角に誰かが立っていますねえ。 スカートを履いているみたいだから、あれは川牟田さんですね。
「あれじゃあ逃げられないな。 よしよし。」 ホッとして交番の鍵を開けます。
中に入ると窓を開け放して空気を入れ替えましょうか。 なんせ古い建物だからなあ。
昭和50年ごろに建てられたとか言ってたなあ。 もうすぐ50年。
俺が引退する頃には壊されるのかなあ? 部屋の中を眺めまわしてみる。
奥の椅子には姉ちゃんのバッグが置いてあります。 いつか忘れていったやつだなあ。
だからといって取りに来るような気配は無いのであります。 どうでもいいんかーーーーーい?
机に向かってさあさあ今日も仕事?を始めましょう。 すると、、、。
ボーンボーンって柱時計の音が聞こえてきた。 「え? 柱時計なんて有ったっけ?」
事務室[仮]の奥には倉庫が有りますが、そこにも柱時計なんてぶら下がってませんよ。 何処で鳴ってるんだ?
そう思う間に鳴りやんでしまったのでこれはまた次の機会に、、、。 と思っていると、、、、。
今度は何処からか女が泣いているような声が聞こえますねえ。 姉ちゃんじゃないことは確かなんですわ。
それにしても悲しそうな鳴き声だなあ。 いったい誰なんだろう?
またまた奥の倉庫を覗いてみますと、、、。 「ギャーーーーーーーー!」
一番奥に和服を着た女の姿が、、、。 いきなりだったから俺はひっくり返っちゃいました。
何とか起き上がって懐中電灯を手に倉庫に入ってみましょう。 足元でガサガサっという音がしますねえ。
よーーーく見るとまあまあゴキブリ様ではないかいな。 餌も無いのによくもまあ生きてらっしゃること。
後でたっぷりバルサンを炊いてあげるから待っててね。 気を取り直して一番奥へ、、、。
「幽霊が居たのはこの辺だよなあ。」 そう思って懐中電灯で照らしてみますと、、、。
それはそれは和服を着たマネキンでしたわよ。 しかもスタイルが抜群にいいのよ。
おら思わず涎を飲み込んだわ。 なんて変態。
まあまあけっこう可愛いじゃないの。 埃をかぶってるからきれいにしてあげましょうねえ。
一度、外に運び出してから埃を落としましょう。 それにしてもずーーーーーーーーーっと倉庫に置き去りだったのね あなた?
しかしまあ和服を着たマネキンなんて何で交番に有ったの? 調べてみようか。
午前中、人形の誇りを落としまして和服も洗いざらいきれいにします。 それでソファーの隣に置きました。
昼は弁当を買いに行ってついでに生き字引に会ってきましょうか。
この人形のことも知ってるかもしれないからね。 交番に鍵を掛けていざ出発ーーーーー。
今日も天気がいいなあ。 車もいつも通りだし。
なんだか父ちゃんも神妙な顔で母ちゃんと姉ちゃんを見ておりますが、、、。 「さあさ、明日からサボらずに仕事に行くんだぞ。」
姉ちゃんを一度睨んでから箸を持ちます。 今夜はお祝いだって言いながら揃いも揃って黙りこくってますよ。
父ちゃんが喋らないのは分かるけど母ちゃんまで黙りこくられては適わんなあ。 その時、、、。
「チンチンドンドンチンドンドン。 チンチンドンドンチンドンドン。」 またまたあの芸人がやってきました。
「うるせえ!」 何を思ったのか、父ちゃんが小判に向かって味噌汁を投げつけましたからさあ大変。
静かだった居間が大爆笑の渦に飲み込まれてしまいましたわ。 当の小判は?
「親父さん そりゃあ無いっす。」 泣きべそをかきながら逃げていきました。 チャンチャン。
さてさて楽しみなお風呂ですよーーーー。 って何が楽しみなんだろう?
母ちゃんがカラオケの練習をした後で俺たちはいつものように飛び込むんですけど、、、。 今夜は何かが違います。
お祝いムードも手伝って姉ちゃんが非常に優しいんですわ。 気持ち悪い。
「あたしが背中を洗ってあげるね。」 「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?」
「驚き過ぎだよ。」 「だって後が怖いんだもん。」
「大丈夫大丈夫。 今夜は何もしないから。」 「それはそれで気になるよ 姉ちゃん。」
「いいからいいから座りなさい。」 「座ってるけど、、、。」
「あたしの前に座るの。」 「はいはい。 お姉様。」
「気持ち悪いなあ。 ふつうにしてよ。」 「ああやればこう言う。 こうやればああ言う。 どうすればいいのさ?」
「言うとおりにしてればいいのよ。」 「ファーーイ。」
それで俺は姉ちゃんに背中を洗ってもらってます。 すごーくしばらくぶり。
そんでもって俺が姉ちゃんを洗おうとしたら「あたしはいいわよ。」って言ってきおった。
んで俺が湯に浸かっていると「気持ち良さそうねえ?」って聞いてくるんだ。 「いいよ。」
「あたしとどっちが気持ちいい?」 「うーーーーーーん、お風呂。」
「あっそ。」 姉ちゃんはそれっきり話そうとはしません。
そのほうが静かでいいわ。
さてさて1時間ほどお風呂でゆっくりしました俺たちは互いの部屋へ? と思ったら姉ちゃんが付いてきた。
「何 借りてきた猫みたいな顔してるのさ?」 「だってだって今夜は思い切り甘えたいんだもん。」
「そうだったらさあ石原裕次郎みたいな男を捕まえてきなよ。」 「やだ。 あんな遊び人。」
「おいおい、、、。」 「あたしはねえ、良太がいいの。」
「何でだよ?」 「貧乏だし遊ばないし浮気もしないしもてないし、、、。」
「ダメダメじゃん。」 「だからいいのよ。 何が起きても傍に居てくれるから。」
「傍に居たって俺は介護士じゃないんだぞ。」 「いいもん。 死ぬまで世話してもらうんだもん。」
そう言って姉ちゃんは俺の布団に入ってきましたです。 「今夜もこうなるのか、、、。」
「あーーーら、お二人さん 今夜もベッタリくっ付いてるのねえ。 お幸せにーーーー。」 フラリト二階に上がってきた母ちゃんが紅白饅頭を置いていきました。
「ほら見ろ。 母ちゃんまで勘違いしてるじゃないか。」 「あれは本気だよ。 あたしらが結婚すればいいって思ってんの。」
「とは言うけどなあ、そもそもが姉弟なんだぞ。」 「いいじゃない。 していでもぶていでも。」
今夜も幸せそうな姉ちゃんは夢を見ているようですねえ。 明日からどうするんだろう?
翌朝、朝食を食べていると母ちゃんが聞いてきた。 「ねえねえ、あんたさあ交番の二階に引っ越すんでしょう?」
「は?」 「こないだ五月が荷物を持って行ったじゃない。 引っ越すんでしょう?」
「二階が空いてるから荷物を置いてるだけだよ。」 「嘘だあ。 秘密の隠れ家にするって五月は言ってたわよ。」
「なぬ? 秘密の隠れ家?」 「そうそう。 ここで良太と暮らすんだって。」
「あんにゃろうめ、、、。」 「少女の夢を壊しちゃダメよ。 あれでも素直な女の子なんだから。」
「素直ねえ、、、。」 「何よ? 悪かった?」
味噌汁を飲んでいたら姉ちゃんの顔が飛び込んできた。 「うわうわうわ、朝から妖怪が、、、。」
「妖怪だって? もう一回言ってみろーーーーーー!」 「いきなり噴火するなっての。 リアクションに困るだろうがよ。」
「アクションなんかどうでもいいわよ。」 「じゃあさあ夕べ何をやったか母ちゃんに話しちゃうぞ。」
「やだやだやだ。 それだけはやめて。」 「だろう? だったらおとなしくしてな。」
今にも飛び掛かってきそうな姉ちゃんを何とか抑え込んで俺も仕事に行くのであります。 朝から大乱闘はごめんだわ。
家を出ると姉ちゃんも澄ました顔で付いてきました。 (ちゃんと行くかなあ?)
心配にはなりますがそこまで行こうとは思いません。 子供じゃないんだし、、、。
交番の前まで来ると姉ちゃんは何も言わずに歩いていきました。 遠くに目をやると、、、。
ショップへ曲がる角に誰かが立っていますねえ。 スカートを履いているみたいだから、あれは川牟田さんですね。
「あれじゃあ逃げられないな。 よしよし。」 ホッとして交番の鍵を開けます。
中に入ると窓を開け放して空気を入れ替えましょうか。 なんせ古い建物だからなあ。
昭和50年ごろに建てられたとか言ってたなあ。 もうすぐ50年。
俺が引退する頃には壊されるのかなあ? 部屋の中を眺めまわしてみる。
奥の椅子には姉ちゃんのバッグが置いてあります。 いつか忘れていったやつだなあ。
だからといって取りに来るような気配は無いのであります。 どうでもいいんかーーーーーい?
机に向かってさあさあ今日も仕事?を始めましょう。 すると、、、。
ボーンボーンって柱時計の音が聞こえてきた。 「え? 柱時計なんて有ったっけ?」
事務室[仮]の奥には倉庫が有りますが、そこにも柱時計なんてぶら下がってませんよ。 何処で鳴ってるんだ?
そう思う間に鳴りやんでしまったのでこれはまた次の機会に、、、。 と思っていると、、、、。
今度は何処からか女が泣いているような声が聞こえますねえ。 姉ちゃんじゃないことは確かなんですわ。
それにしても悲しそうな鳴き声だなあ。 いったい誰なんだろう?
またまた奥の倉庫を覗いてみますと、、、。 「ギャーーーーーーーー!」
一番奥に和服を着た女の姿が、、、。 いきなりだったから俺はひっくり返っちゃいました。
何とか起き上がって懐中電灯を手に倉庫に入ってみましょう。 足元でガサガサっという音がしますねえ。
よーーーく見るとまあまあゴキブリ様ではないかいな。 餌も無いのによくもまあ生きてらっしゃること。
後でたっぷりバルサンを炊いてあげるから待っててね。 気を取り直して一番奥へ、、、。
「幽霊が居たのはこの辺だよなあ。」 そう思って懐中電灯で照らしてみますと、、、。
それはそれは和服を着たマネキンでしたわよ。 しかもスタイルが抜群にいいのよ。
おら思わず涎を飲み込んだわ。 なんて変態。
まあまあけっこう可愛いじゃないの。 埃をかぶってるからきれいにしてあげましょうねえ。
一度、外に運び出してから埃を落としましょう。 それにしてもずーーーーーーーーーっと倉庫に置き去りだったのね あなた?
しかしまあ和服を着たマネキンなんて何で交番に有ったの? 調べてみようか。
午前中、人形の誇りを落としまして和服も洗いざらいきれいにします。 それでソファーの隣に置きました。
昼は弁当を買いに行ってついでに生き字引に会ってきましょうか。
この人形のことも知ってるかもしれないからね。 交番に鍵を掛けていざ出発ーーーーー。
今日も天気がいいなあ。 車もいつも通りだし。


