「……。」
「……。」
「ありがとー!緋彩っ。」
と空気を読まずに茉織が大きな声で突撃してきた。
いつもなら心の中で毒づくが、今だけは相当助かった。
私は、ほっと肩の力を抜いた。
「あ、終わった?ノート大丈夫だった?」
隙を見せないように切り替えて茉織に笑いかける。
こうやって優しい言葉をかけてても、心のなかでは早く返せ、自分でやれ、って思ってたり。
「もっちろん!ほんと、ありがと〜!」
なんて私の心情を茉織は知る由もなく笑顔を浮かべている。
「どーいたしてまして。次からはちゃんとやるんだよ?」
「うん!時間があったら、やって来るよ!」
なんて、元気よく宣言してるから大丈夫なのか…?って思うと、
「はい、証拠保存。もうこれで言い訳できないね?」
隣でスマホを持った六花が、ニヤリと笑っていた。
ほらね、無責任なことは言わないほうがいい。
ふっ、とバレないように笑いをこぼした。



