「誰かこの点数板片付けに行ってくれないー?」
あたりに部長の声が響いてはっと我に返った。
反射的に立ち上がって、点数板を片付けようと取りに行く。
「部長、私片付けてきますね!」
「あ、緋彩。ありがとう!」
「いえいえ。ついでにビブスも片付けましょうか?」
こういう自分から行動することさえ自然になってしまった。
最初はただ、好感度を上げるためにやっていただけのことなのに。
ただのご機嫌取りから始まったことだったのに。
「あ、お願い。ほんっと、緋彩は頼りになる。ありがとねいつも。」
と部長に言われる。
……そう言われると好感度を上げるためにやった行動でも、人間だからしょうがないのか、少しは嬉しくなってしまう。
同時にやっぱり、私は素でいたらいけないんだって自覚する。
「……。…片付けてきますね。」
とりあえず無理やり笑ってその場を去った。



