胸の高なりを気にしつつも、我はルピナスのいる場所へ戻った。

 花の小屋の前で火を起こし、鍋を準備する。早速入手した食材を使い、調理する。

 魔法でテーブルと椅子を小屋の前に準備し、ルピナスを座らせた。

「本日のメニューはキノコのスープと魚のソテー。そしてパンとフルーツの盛り合わせだ」

 ルピナスはスープをスプーンで掬い、口に含んだ。

「どうだ?」
「想像していたよりも美味です」
「ヴェルゼ様はルピナス様のために、相当料理の訓練をされたようです」

 ルピナスの言葉を聞き、安堵した。
 更にルピナスは我に向かって微笑んだ。

――こんなに上手くいっても良いのだろうか。