おそるおそる……ためらいがちに指先を伸ばせば、獲物を捕らえるような強引さで手のひらを掴まれ、腕ごと身体が引き上げられる。
隣に立たされてからも、アレクシスの力強い指先はエリアーナの指先をぎゅ、と包んだままだ。
「哀れ……とは? 私はこの屋敷が無惨に破壊されたとは思いません。寧ろ澱が抜けたようだ。埃に塗れ、何十年もそのままになっていた古臭いものが一掃されたのです。それに、嫌いじゃありませんよ、この感じ。色使いのセンスも悪くない」
アレクシスは目を細め『宴の間』を見渡している。
橙色の夕日は部屋にあるもの全てを橙色に輝かせ、涼やかな夕風はカーテンを揺らし、皆の頬を撫でた。
——この展開は、何……っ。
戸惑いながら自分の指先を握る手を見つめてしまう。
出逢った頃よりも大きく逞しくなったアレクシスの手は、男性らしく筋張っているが滑らかでとても綺麗だ。
——あたたかい。
重ねた手のひらから伝わる熱に戸惑い、エリアーナの胸が苦しくなる。
隣に立たされてからも、アレクシスの力強い指先はエリアーナの指先をぎゅ、と包んだままだ。
「哀れ……とは? 私はこの屋敷が無惨に破壊されたとは思いません。寧ろ澱が抜けたようだ。埃に塗れ、何十年もそのままになっていた古臭いものが一掃されたのです。それに、嫌いじゃありませんよ、この感じ。色使いのセンスも悪くない」
アレクシスは目を細め『宴の間』を見渡している。
橙色の夕日は部屋にあるもの全てを橙色に輝かせ、涼やかな夕風はカーテンを揺らし、皆の頬を撫でた。
——この展開は、何……っ。
戸惑いながら自分の指先を握る手を見つめてしまう。
出逢った頃よりも大きく逞しくなったアレクシスの手は、男性らしく筋張っているが滑らかでとても綺麗だ。
——あたたかい。
重ねた手のひらから伝わる熱に戸惑い、エリアーナの胸が苦しくなる。

