《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?

 いつからそこに立っていたのだろうか。
 腕を組み、開け放された双扉に背を預けた美丈夫がこちらを見つめている。
 
「アレクシス……!」
「騙すだとか、相応の『罰』だとか。《《私の妻》》はいったい何をして、あなたをそんなに怒らせたのですか」

 その場にいる者達が身じろぎもしないなか、アレクシスはホールを歩き、床に崩れ落ちたエリアーナを見下ろす位置に立った。
 青灰色の眼差しにじろりと睨まれ、怯んでしまう。
  
「見ればわかるでしょう? この惨状を! この娘のせいで無惨にも破壊された、哀れな屋敷を!」

 アレクシスは伏した眼差しをエリアーナに向け、表情のないまますっと手を差し伸べる。
 それが何を促すものなのか。すぐには理解ができずにいると、

「……ほら立って」

 声をかけられて初めて、自分に手を貸そうとしているのだと分かった。