「薔薇の花瓶を、おと……した……」
「はい。割れました、粉々に。なので燃えないゴミに出すところでした」
おぉぉ……と、卒倒するロザンヌを夫の侯爵が支える。
「ロザンヌや、しっかりしなさい!」
しかし青ざめて額に手をやるロザンヌはもはや虫の息……ではなかったけれど、がくりとうなだれ、相当なショックを受けているらしかった。
「あぁ、よりによって、先代の国王陛下から賜わったジークベルト家の家宝を」
——わたくしたちの結婚の記念の品だったというのに……
「あの娘を! エリアーナをここに呼びなさい!」
主人の荒がった声を聞きつけ、慌てた様子で走り寄ってきたのはロザンヌの専属メイドだ。
「旦那様、奥様っ! ……エリアーナ様が」
「今度はなんなの——。」
額に手をやりながら疲れ気味に問えば、
「はい。割れました、粉々に。なので燃えないゴミに出すところでした」
おぉぉ……と、卒倒するロザンヌを夫の侯爵が支える。
「ロザンヌや、しっかりしなさい!」
しかし青ざめて額に手をやるロザンヌはもはや虫の息……ではなかったけれど、がくりとうなだれ、相当なショックを受けているらしかった。
「あぁ、よりによって、先代の国王陛下から賜わったジークベルト家の家宝を」
——わたくしたちの結婚の記念の品だったというのに……
「あの娘を! エリアーナをここに呼びなさい!」
主人の荒がった声を聞きつけ、慌てた様子で走り寄ってきたのはロザンヌの専属メイドだ。
「旦那様、奥様っ! ……エリアーナ様が」
「今度はなんなの——。」
額に手をやりながら疲れ気味に問えば、

