《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?

 アビス一族の娘エリアーナとの縁談が舞い込んだとき、ロザンヌは歓喜の興奮にうちのめされたのだった。
 アレクシスとエリアーナの間に子が生まれれば、王の眼の血がジークベルト家にも継がれることになるのだから。

「……あれは?」

 夫の一声で我に返る。
 馬車はすでに広大な屋敷の敷地内に入っていた。ロータリーの馬車受けに見慣れない馬車や荷車が列をなして停まっている。
 どれも簡素な造りで、少なくとも貴族のものではなさそうだ。

 窮屈に並ぶ馬車の合間をぬうように進み、ロザンヌたちを乗せた馬車は屋敷の入り口から少し離れた場所に停めざるをえなかった。

 尋常ではない周囲の状態を(いぶか)しみながら馬車を降りれば、

「ロザンヌ、見よ。あれはそなたの……」

 見覚えのあるものを自分の馬車に運ぶ(いか)つい男がいる。