《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?

 ロザンヌは茜色に染まる山の端を見据え、目を細めた。

 ——まあ良いわ。あの嫁のこと。今はまだ大目に見てあげましょう。

 名門のロッカジオヴィネ学園に通わせているのだし、夫が言うように何かの弾みで異能が芽吹くかも知れない。


 エリアーナの母親は、国王陛下の(そば)に仕える——『国王の()』だった。

 嘘偽りを見抜くアビス一族のあの()は「国の宝」だとも言われる。
 国王陛下と『国王の()』の面前では、誰もが正直にならざるを得ない。

 国内の不正や腐敗を暴くことができれば、国民たちの国政への信頼を得られるばかりか、反乱や陰謀を未然に防げるだろう。
 国王陛下は自分を取り巻く家臣の忠誠心や信頼について疑う必要がなくなるばかりか、反逆者や陰謀者を簡単に見抜くことができるのだ。