《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?

 普段は青空のごとくすがすがしい笑顔を絶やさぬも、彼の正義をくじく者に微塵の容赦はない。
 ユベールがそういう男であるのを皆が知っており、若き国王として敬うと同時に畏《おそ》れてもいるのだ。

「なぁ、ジークベルト。君の奥方の《《異能》》はどうなっている? これはいよいよ、この私にも『王の()』が必要な事案だと思うのだがな」

 獲物を射止めるように強烈な炎の灯った眼差しに、アレクシスは思わず息を詰めた。

 ぞわりと寒気が背の中心を撫であげる。
 国王の近辺に反王政組織との内通者がいるとなれば、ユベールの口からエリアーナの名が出るのは時間の問題だと悟っていた。

「いいえ、妻は異能を発現しておりません。おそらくこの先も『王の眼』の発現は期待できないかと」

「発現せぬと何故わかる? 聞けば君は情婦とともに離れ屋敷に暮らし、奥方には目もくれぬというじゃないか。君ほどの《《き真面目》》な男が、何故なんだ? 私の妃がこぼしていたぞ。君の奥方はただの一度も王城の社交に顔を見せた事もない『箱入り妻』だとな」