「そういえばジークベルト。君の奥方の活躍で明るみになった衣装屋のアジトの奥部屋だが、我らが踏み込んだ時には《《もぬけ》》の殻でな。口封じだろうが衣装屋の店員は全員殺害されていた」
「何だと……!?」
「おかしいと思うだろう、事が早すぎるのだ。こちらの動向が奴らに漏れているとしか思えん」
「内通者がいる、ということか」
「残念だがそう考えるのが自然だろうな」
方々から声が飛んでくる。
執務机に頬杖をついたユベールは部下たちの話に熱心に耳を傾けていたが、
「表面上はへいこらと頭を下げておきながら、心根で私に虚言を吐く愚か者が、この王城内に……それも君らの動向が知れるほど身近に居るというのだな」
つい先程まで纏っていた陽気を一瞬で消し去ると、ユベールは凍てつく氷のように冷徹な視線を周囲に投げつけた。
「疑うわけではないが……念の為に言わせてもらう。君らはこの私を裏切ったりしないよな?」
執務机の脇に立っていた青年がその気迫と威圧に押され、ごくりと生唾を飲む。
「何だと……!?」
「おかしいと思うだろう、事が早すぎるのだ。こちらの動向が奴らに漏れているとしか思えん」
「内通者がいる、ということか」
「残念だがそう考えるのが自然だろうな」
方々から声が飛んでくる。
執務机に頬杖をついたユベールは部下たちの話に熱心に耳を傾けていたが、
「表面上はへいこらと頭を下げておきながら、心根で私に虚言を吐く愚か者が、この王城内に……それも君らの動向が知れるほど身近に居るというのだな」
つい先程まで纏っていた陽気を一瞬で消し去ると、ユベールは凍てつく氷のように冷徹な視線を周囲に投げつけた。
「疑うわけではないが……念の為に言わせてもらう。君らはこの私を裏切ったりしないよな?」
執務机の脇に立っていた青年がその気迫と威圧に押され、ごくりと生唾を飲む。

