——お心遣いは有難いのですが、お義母様。
学校に通っても、ジークベルト侯爵家が望むような能力は発現しません。
私は、異能持ちの嫁として家門のお役には立てません。
何よりも……。
アレクシスさまと、目を合わせるのが辛いのです。
お義母様に慈悲のお心があるならば、こんな役たたずの嫁になど、もう『離縁』を申し付けてください……!
ぎゅ、と目を閉じて唇をかみしめる。
エリアーナの胸の内にふつふつと湧き上がる『離縁』への想いは、日増しに高まるばかりだった。
学校に通っても、ジークベルト侯爵家が望むような能力は発現しません。
私は、異能持ちの嫁として家門のお役には立てません。
何よりも……。
アレクシスさまと、目を合わせるのが辛いのです。
お義母様に慈悲のお心があるならば、こんな役たたずの嫁になど、もう『離縁』を申し付けてください……!
ぎゅ、と目を閉じて唇をかみしめる。
エリアーナの胸の内にふつふつと湧き上がる『離縁』への想いは、日増しに高まるばかりだった。