レオンはきょとんと目を丸くした。
「そんな事をして何になる? 第一、時間の無駄だろう」
「あなたは自分に自惚れていて、女の子にわざと気を持たせて愉しんでいるだけ……。でなきゃ、《《こんな私》》が声をかけられるはずがないもの」
——本気で言っている? 彼女は無自覚なのか? 眼鏡かけてても髪引っ詰めててもメチャクチャ可愛いってことに気付いてないのか……?!
息を吐き、レオンは「わかった」と小さく呟いた。
「わかってくれたのなら……私の眼鏡と髪留めを返してくれるわね?」
エリアーナはほっとして頬の緊張を緩める。だがレオンの胸の内はエリアーナの理解とは程遠い。
「……俺が本気だってことを、態度で示そうか?」
ぐい、と腰元を引き寄せられ、驚いて顔を上げれば——エリアーナの額にレオンの柔らかな唇がそっとふれたのだった。
「髪留めと眼鏡は、いつか……ちゃんと返すから」
*
アレクシスは怪訝に目を眇め、レオン・ナイトレイの姿絵を見返した。
ジルベール生徒会長の思惑通りに「(もともと無いのだから)探しても絶対に見つからぬ」本を諦めていなければ、レオンはまだ書庫室にいるはずだ。
「そんな事をして何になる? 第一、時間の無駄だろう」
「あなたは自分に自惚れていて、女の子にわざと気を持たせて愉しんでいるだけ……。でなきゃ、《《こんな私》》が声をかけられるはずがないもの」
——本気で言っている? 彼女は無自覚なのか? 眼鏡かけてても髪引っ詰めててもメチャクチャ可愛いってことに気付いてないのか……?!
息を吐き、レオンは「わかった」と小さく呟いた。
「わかってくれたのなら……私の眼鏡と髪留めを返してくれるわね?」
エリアーナはほっとして頬の緊張を緩める。だがレオンの胸の内はエリアーナの理解とは程遠い。
「……俺が本気だってことを、態度で示そうか?」
ぐい、と腰元を引き寄せられ、驚いて顔を上げれば——エリアーナの額にレオンの柔らかな唇がそっとふれたのだった。
「髪留めと眼鏡は、いつか……ちゃんと返すから」
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アレクシスは怪訝に目を眇め、レオン・ナイトレイの姿絵を見返した。
ジルベール生徒会長の思惑通りに「(もともと無いのだから)探しても絶対に見つからぬ」本を諦めていなければ、レオンはまだ書庫室にいるはずだ。

