《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?

「エリー、彼はあなたが思うほど嫌な人じゃないわよ。さっきレオン様と一緒にいた男子生徒ふたり、ラバースーツ着てたでしょ? 魔術学科が不得意な生徒たちに、レオン様が昼休みにああやって防御魔法の訓練に付き合ってるらしいの!」

「レオンが使うのは『雷』魔法だものね」
「そうよ……元素魔法では最強の雷っ! 先生達だって彼の魔力には一目を置いてる。ラバースーツは感電防止のお守りね……優しいのよ、彼はっ」

 アンは好意を持った男性を必要以上に美化する癖がある。
 そしてアンの夢見心地な恋心は今に始まったことではなく、想い人は日々ころころと変わるのだった。

「アンの好きな人は生徒会長のジルベール王弟陛下じゃなかった?」

「エリー、恋心はね。空を征くあの雲のように、時を追うごとに形を変えていくものなの……」

 胸の前で手を組んだアンはうっとりと窓の外を眺める。
 恋に夢見がちなアンを見ていると、エリアーナは先ほどレオンに絡まれた戸惑いなど忘れ、つい頬を緩めてしまうのだった。


 *


 放課後になり、エリアーナとアンが躊躇いがちに生徒会室の扉を叩くと。
 中から「どうぞ」と返答があって、一人の生徒が扉を開けてくれる。

「……失礼いたします」