「今日は、席替えするぞー、お前らで好きにやっていいから適当にやっとけ、終わったら体育祭実行委員を、男女1人ずつ決めといてくれ」

担任の石井(いしい)先生、通称いっしーは指示だけだして椅子で居眠りし始めた。

「うっしゃ、みんな好きな席座ろーぜ」

「えー、でもそれじゃつまんなくない?」

「じゃー、どーやって決めんだよ」

「くじ引きとか?」

「ん、まぁ別にいいけど」

クラス委員長と副委員長の話し合いにより、くじ引きをすることに決まったようだ。

順に紙を引いていく。

1つ1つの席に番号が振ってあって、引いた席の番号の所に座るようだ。

私が引いた紙には30と書いてあった。

「くるみんどこだった?」

あだ名をつけるのが大好きな美緒奈ちゃんに話しかけられる。

「なんか、窓際の列の1つ手前の列だった。窓際がよかった…」

「えー、でも私よりましじゃん!私、先生の目の前だよ!」

美緒奈ちゃんはくじ運が悪いみたいだ。

それから席を移動させる。