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あれから入学式が行われ、何事もなく家に帰った。

「水無瀬兄弟、ちょーかっこよくなかった??」

花梨が興奮気味に言った。

「顔が整ってるよね」

花梨と二人でうなずきあう。

「やっぱり、私は右京くんかなぁ。優しくてちょっと面白くて、王子様って感じがする…」

「右京くんに恋しちゃった?」

花梨がうっとりと話すので聞いてみる。

「まっさかー、絶対右京くんは人気者になるもん。そういう胡桃はどーなのよ?」

「…とくにないよ」

花梨はえー、と不満そうな顔をしている。

「まっ、いいや。双子同士、これから話す機会も多いでしょ」

こうして、私達双子の一日の幕が閉じた。