右京くんの胸元を強く引き寄せて、無理やり唇を重ねる。

「っ、」

一瞬、驚いたような表情を浮かべた右京くんだけど、次の瞬間には狼のような鋭い目つきになっていた。

「んっ、ふっ…ぁ、」

右京くんが私の唇を啄んでいる。

「んっ、…くる、み、たち、まってる、よ」

キスの合間に言葉を絞り出す。

「…誘ったのは花梨でしょ」

ちょっと拗ねたような表情を浮かべた右京くんは渋々といった様子で私から離れた。

「また、今度ね」

「そういうところ、ずるい」

私と右京くんは手を繋いで家の中にはいった。